作品について
1962年(昭和37年)に新潮社より刊行され、翌年には読売文学賞を受賞している作品。
あらすじ
ある男が昆虫採集のため砂丘の村へ到着。ある女の住む家に閉じ込められてしまい、何度も脱出を試みるがうまくいかないまま年月が過ぎていく。その女はいつしか妊娠をし病院に運ばれたため、男には脱出の機会となった。実は男は、水が貴重なこの村においてもうまく機能する水を得る方法(溜水装置)を発見したばかりであり、その事を話したくてたまらない衝動に駆られ、脱出を実行することなく物語は終わりを迎える。
作品中から抜粋
「かまいやしないじゃないですか、そんな、他人のことなんかどうだって!」
この女のフレーズが一番印象的でした。
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